床の間と日本人の美意識

皆さんは、額縁にいれた風景画や家族写真などをご自宅の壁に飾る習慣はありますか。

日本人の過去の生活習慣の中では、ご先祖さまの白黒写真や賞状などを重々しい額縁に入れ込んで、和室の長押(なげし)などに吊り下げる光景を思い起こさせますが、西洋文化の中では、ダイレクトに壁などに絵画や写真を装飾する文化が当たり前のように強く根付いているように感じます。

日本古来の和室におけるインテリアは、掛け軸や生け花などがメインとなり、雑多な飾りつけではなくシンプルな中に一点の華やかさを演出することが日本人の好みであるのかもしれません。

日本人が好むインテリアの色使いなども全体的に華やかな空間が広がる空間というものよりは、ポイントを絞った箇所(床の間)を華やかに彩りながらも全体的にはシンプルであることを好んでいるようにも感じています。

西洋式住居の中に床の間的な場所を探してみるのですが、西洋式住居と日本の和室を見比べてみればみるほど、床の間の空間を特別視する日本人独特の感性を伺い知ることができます。

Terrifles 想いを額縁に。⇢サイトトップへ